MMS測量

MMS測量

MMS測量とは?

MMS測量は、Mobile Mapping System(モバイル マッピング システム)の略称で、車などの移動体に載せた測量機により周囲を3次元測量する技術(MLS)のひとつです。
CSS技術開発では2015年に導入され、切削オーバーレイや路面ひび割れ調査、現況測量など数多くの現場で測量を測量を行っています。

『モービル マッピング システム』と『モバイル マッピング システム』の違い

2つの名称を英語で表記すると、どちらも『Mobile Mapping System』となります。『Mobile』は日本語で「移動性」という意味を持ち、カタカナ表記をする際に「モービル」と表記するか、「モバイル」と表記するかが、2つの名称の違いです。
CSS技術開発では、導入したMMS測量機のメーカー表記に合わせ、『モバイル マッピング システム』と表記を統一しています。

車で走りながら3次元測量

車両に搭載したMMS測量機により、車で走りながら周囲を3次元測量することができます。車で走りながら計測できるため、測量のための交通規制が必要なく、道路を安全に、素早く測量可能です。

TLS測量でも同じように車道に立ち入らず測量できますが、計測する距離が長い場合は、MMS測量が圧倒的に早い速度で計測できます。

CSSのMMS測量

CSS技術開発では、MMS測量の計測データを補正することで、路面補修工事で使用できる精度を実現しています。

NETIS登録技術

登録No. KT-150010-VE

CSS技術開発のMMS測量は、NETIS登録技術です。
2020年4月に活用効果が評価され、『活用促進技術』に位置付けられました。

ICT舗装工対応

通常精度±10mm
精度±4mmの計測も可能

計測したデータを補正することで、精度±10mmの精度を実現。

また補正技術の改良により、ICT舗装工の表層表面の要求精度を満たす精度±4mmの測量が可能です。

  • 現場の状況により、±4mmの精度を満たせない場合があります。
参考|ICT活用工事(土工/舗装工) 要求精度
土工測量要求精度
起工±100mm以内
出来形±50mm以内
舗装工舗装鉛直精度平面制度
アスファルト舗装路床表面±20mm以内±20mm以内
下層路盤表面
上層路盤表面
±10mm以内
基層・中間層表面
表層表面
±4mm以内±10mm以内
コンクリート舗装路床表面±20mm以内±20mm以内
下層路盤表面
粒度調整路盤表面
セメント安定処理表面
±10mm以内
アスファルト中間層表面
コンクリート舗装版表面
±4mm±10mm以内

CSSの保有機器

MMS測量機は、周囲の地形を計測する3次元レーザースキャナ、車の位置を確定させるGNSS、周囲の写真を撮影する5方向カメラ、そして路面撮影に特化したロードカメラが搭載されています。

CSS技術開発では、精度に優れ、車両から着脱可能なLeica製のMMS測量機「Pegasus:Two」を導入しています。

MMS測量 事例

CSS技術開発では、MMS測量を主に路面計測に活用しています。
路面補修工事に利用できるようになったことで、活用範囲が大きく広がっています。

工事概要:

A工区(L=800m)・B工区(L=300m)
切削オーバーレイ工、排水構造物工

CSSの実施業務:

起工測量(多角点測量、現況測量[測点・端部・白線]、横断現況測量)、縦横断図作成・計画、切削ボリューム計算、路面現況測量、解析・路面評価、出来形測量(基準点点検測量、横断現況測量)

3次元測量の実施

成果品

切削オーバーレイ計画

路面のひび割れ調査(MMS路面評価)

白線トレース

CSS技術開発では、切削オーバーレイ工に伴う白線の計測・トレースを数多く行っています。